緊急症もある高血圧と降圧治療や運動との関連性

高血圧には自覚症状がなく、知らず知らずのうちに進行してしまうということがまことしやかに言われています。これは半分正しく、半分誤っているということは知っていなければならないことです。軽度な高血圧であれば自覚症状として現れるものがあまりに軽微であって気づかないことが多いというのが事実であり、それを見過ごしてしまいがちだからこそ自覚症状がないという表現がとられることが多いのです。高血圧が原因となって重篤な症状が出るよりも、合併症として代表的な動脈硬化を伴ってしまい、それが原因で何らかの症状が出る人の方が多いことからも自覚症状がないという表現がなされやすくなっています。しかし、高血圧には緊急症と呼ばれる一連の症状もあります。緊急症は突発的な血圧の上昇が起こった場合に生じやすく、頭痛や意識障害が生じることが典型的な症状の一つです。降圧治療が適切に行えていなかった場合や、運動をした際の急激な血圧の上昇によって緊急症が生じることがあり、それによって救急車で運ばれて緊急手術となることも多々あります。降圧治療はうまく血圧がコントロールされていると思えても、夜間や早朝における血圧が高くなっていることはよくあります。冬の寒い日には血圧が高くなりがちであり、その影響を受けやすい体質の人の場合には降圧剤の効き目が不十分になってしまうこともしばしばあることです。一方、運動療法は高血圧治療においてよく行われますが、運動の種類によっては一時的に大きな血圧の上昇を伴うことになります。筋肉トレーニングのような瞬発力を要する無酸素運動がそれに相当し、渾身の力を込めた拍子に血圧が上がって緊急症が発症するということがしばしば見られるのです。