降圧剤使用の是非と白衣性高血圧と妊娠高血圧

降圧剤は高くなった血圧を下げることを目的に開発、販売された薬剤のことで、主に高血圧症治療に用います。高血圧症自体は体に症状を引き起こすことは少ないですが、それを長期間放置してしまうと脳梗塞、脳出血などの脳血管疾患、狭心症、心筋梗塞などの心疾患、腎不全などを引き起こすリスクがあります。よって降圧剤による血圧コントロールは予後を改善するために重要なのです。単純に高血圧といっても原因は様々です。塩分摂取過多や肥満などの生活習慣、遺伝的要因、ホルモン異常などによって起こることがあります。ここでは白衣性高血圧と妊娠高血圧についてと、それに対する降圧剤の使用について説明します。
まず白衣性高血圧に関してですが、白衣性高血圧とは普段は血圧が正常範囲内でも、病院で血圧を測定すると高血圧の範囲に入ってしまう現象をいいます。この白衣性高血圧は精神的、肉体的緊張状態によって起こります。白衣を着ている医師や看護師の前で血圧測定を行うと緊張状態になることがあります。この時、人間の体内では自律神経系の交感神経系が興奮状態となります。すると血管が収縮し、心臓のポンプ機能が増強されるため、血圧が高い状態になりやすいのです。白衣性高血圧かそれ以外の要因で高血圧となっているのかの判別は、通常の生活の中で血圧測定をしてみることが重要です。通常の生活で血圧が正常範囲の場合には、高血圧は一時的なものなので降圧剤の服用は必要ありません。
妊娠高血圧は主に妊娠中期から後期に起こります。これは妊娠中の循環血液量の増加や、胎盤奇形による胎児への血液供給不足が原因となって起こります。ただ妊娠中には使用できる降圧剤が限られています。アリスメットという降圧剤は経験的に安全性が確認されており、妊娠高血圧によく使用されます。